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子どもにとっての遊びとは(4月園だより)

2023-07-07
今年度、赤碕こども園では「子どもは遊びによって学び、成長していく」ということを、本気で信じて生活していきたいと思っています。「子どもは遊びによって学ぶ」とは、幼児教育業界では「太陽は東からのぼる」と同じくらいの真理なのですが、でも本気でそれを信じている関係者は少ないのかもしれません。
 
では子どもにとって「遊び」とはどんなものでしょうか。
それは私にもまだ探求の途中ですが、まず何より遊びとは「主体的なものである」ということが言えると思います。

例えば「今日は〇〇で遊びますよ」と与えられるものは、大部分の子が楽しんだとしても「遊び」の本質とは異なるように思います。それは、活動が終わった時に子ども達が「センセー、遊んでいい?」と問いかけてくることがある、そのことからも伺われますね。ちなみにこれは先生にとってかなり心折られる「あるある」です。今のは子どもにとっては遊びじゃなかったんだ…と。

「与えられる」のではなく、子ども達が自ら遊ぶ環境として、赤碕こども園の各クラスには、子ども達が「さあ、今日は何をして遊ぼうか!?」と選べる、様々な遊びのエリアがあります。
自分で遊びを選ぶ、といのは、言葉が出ない0歳、1歳の子でも、「私はこれが好き!」「これで遊びたい!」と自分の意見を表明することが出来る、ということです。それは「人としての権利」に関わってくる、とても大切な事です。自分の「好きなこと」や「願い」が大切にされるということは、同時に「自分自身が大切にされる」「どんな願いも持っていいんだ」という生きていく力につながっていくものです。
願いは「デキゴト」を作りだし、周りを巻き込んだ学びへと展開していきます。
 
例えば今年年長になったR君は、今園庭の池で見つけた「アメンボ」に夢中。観察したり絵に描いたり…、昨日は溺れてしまったアメンボを何とかしてあげたいと思い、「虫かごが小さかったからかも」と仮説を立て、先生や友だちに伝えていたそうです。彼は今日、様々な願いを持って登園し、アメンボを通して友だちや先生と対話し、一緒に発見や驚きに満ちた1日を過ごし、新たな「デキゴト」を創造していくことでしょう。
 
「明日こども園に行ったら、〇〇の続きしたい!」「今日は○○で遊びたい!」。一人ひとりが願いを持って生きている、その願いによって自ら世界を広げていく。そんな言葉であふれる園になるよう、職員一同子どもと共に生活を創っていきたいと思います。どうぞよろしくお願いします。
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