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日々の積み重ね の「日々」とは

2022-08-12
目の回るようなコロナ禍、赤碕こども園でも通常の保育には戻れない日々が続いています。でも、久しぶりに登園してきた子どもたちは、こちらがハッとするほど通常運転。
そんな中、年中のKちゃんが折り紙に絵を描いて、スズランテープを張り付け、お面を作っていました。
 
お面と言っても、折り紙に顔の絵を描いて、スズランテープで被れるようにした簡単なもの。でも、何気なく見えるこのお面に、彼女なりの工夫と、彼女が今まで楽しんできた過程が見られるように感じました。

Kちゃんはとにかく何かを創り出して自分を飾るのが好きでした。毎日園に来ては、ガムテープで直接自分の頭に折り紙やスズランテープを直に貼りつけたり。テープの長さも加減知らずと言いますか…部屋の半分ほどもあろうかというテープを髪につけて満足!。
先生としては「これでいいのかな?」「材料の使い方や、もっと丁寧なやり方を身につけて欲しいな…」と悩んでいたようです。
もちろん先生が「こうなってほしい」と願うことは大切で、その思いがなくなってしまえば、ただの「放任」になってしまいます。

でも、先生にとっては心悩ませるような「日々」も、「いつもと同じ」と思われる「日々」も、「こうしてみたらどう?」とKちゃんに提案しては却下されてきた「日々」も、子どもにとっては必要な経験だったんだろうな…と、彼女のお面を見て感じます。
部屋にある豊富な素材を使いたいだけ使って、「物を作るって楽しい」と感じられる日々。そして楽しいからこそ少しずつ工夫が始まり、アイデアも広がり、素材の使い方や、機能的・美的な「ちょうどよさ」も自ら学び、その日々の積み重ねで「自分を変身させる」魔法を少しずつ手に入れたのです。

今、コロナ禍で、特別な行事やイベントの開催は難しくなっています。しかし、子どもにとってはありふれた日常の中にこそ、自分の興味・感心、夢中になって積み重ねられることが詰まっています。
コロナ禍なら、しょうがありませんね。少し立ち止まって、このあたりまえの「日々」を大切に、ゆっくり過ごしてみる機会としたいです。
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